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最終更新日:2026年10月21日

仕様書翻訳の依頼方法|用語・数値・改訂履歴をそろえる確認ポイント【2026年最新版】

専門翻訳

仕様書翻訳の主題を示す記事のアイキャッチ

この記事の監修者

齊藤 真也

株式会社ファーストネットジャパン 代表取締役

1998年の創業以来、ホームページ制作・翻訳・アプリ開発・Webマーケティングなど幅広いIT/クリエイティブ領域で4,000件超のプロジェクトを統括。
英語・中国語をはじめとする多言語翻訳サービスの提供を通じて、海外展開や多言語対応を進める中小企業の課題解決を27年以上にわたり支援してきた。
翻訳とWeb制作をワンストップで対応できる体制を整え、経済産業省・電通・テレビ朝日など大手企業・官公庁との取引実績も多数。
大阪本社・東京オフィスの2拠点体制で、全国の企業のグローバル対応をサポートしている。

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仕様書翻訳では、専門用語を外国語にするだけでなく、要求事項、数値、条件、例外、図表との対応を保つことが重要です。文章が自然でも、実施しなければならない事項が任意の説明に変わったり、条件の範囲がずれたりすると、意図した仕様が伝わらなくなります。

この記事では、製品・設備・システムなどの仕様書を外注する担当者に向けて、原稿の準備、用語の統一、要求事項の照合、改訂と差分翻訳、納品後の検収を解説します。翻訳による意味の確認と、仕様そのものの技術的妥当性の判断は分けて進めましょう。

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仕様書翻訳は文書の役割を確認して始める

仕様書という名前でも、発注者が要求を示す文書、設計内容を説明する文書、受入れ試験の条件を決める文書などがあります。どの段階の文書か、誰が読み、何を判断するために使うかを翻訳者へ伝えてください。説明文と要求事項では、訳文で維持すべき強さや対象が異なります。

製品・装置の仕様書では、部品名、性能値、動作条件、使用環境などが重要になります。システム仕様書では、機能、入力と出力、画面、権限、例外時の動きなども確認対象です。書類名だけで必要な専門知識を推測せず、原稿の分野と関連資料を共有します。

また、契約の添付資料や顧客承認の対象になる場合は、どの原文と訳文を正式版として扱うかを依頼元が確認します。翻訳担当者が文書間の優先関係を勝手に決めないようにしてください。原稿の用途、承認経路、変更できる範囲を先にそろえると、質問や修正が進めやすくなります。

依頼前に原稿・図面・参照資料をそろえる

翻訳対象の原稿には、文書番号、版番号、作成日、対象言語を付けます。ファイル名が「最終版」「最新版」だけでは、受領後に別の原稿が届いたとき対応関係を追いにくくなります。翻訳の起点となる版を一つ決め、途中の更新をどう受け付けるかも確認してください。

Word、Excel、PowerPointなどの編集元に加え、見た目を確認するPDFがあると、図表や脚注の抜けに気付きやすくなります。図中の文字、ヘッダー、フッター、コメント、変更履歴、添付資料を翻訳するかも指定します。原稿にある文字のすべてを無条件に対象にするのではなく、範囲を一覧にしましょう。

準備する資料 具体例 使う目的
翻訳原稿 文書番号と版が明確な編集元 対象範囲と更新の起点を固定
参照図面 原稿と同じ版の図番・部品表 用語と参照箇所を照合
既存資料 過去訳、取扱説明書、正式名称 用語と表記を統一
確認条件 承認者、質問窓口、納品形式 不明点を独断で確定しない

原稿に機密の構造や技術情報がある場合は、送付前に受け渡し、閲覧、保存、再委託、外部ツールの利用条件を共有します。見積もり時点で必要な情報と、本作業で必要な原稿を分けて渡す方法もあります。未確定の情報を事実として補わず、確認中の項目として残してください。

用語集は「同じ語を同じ意味で使う」ために作る

用語集には、原語と訳語に加えて、定義、使用箇所、適用範囲、避けたい訳語、正式表記の根拠を入れます。同じ「端末」「制御」「出力」でも、製品や文書の部分によって意味が変わる場合があります。表記をそろえる前に、何を指している語かを確認します。

品番、部品名、画面表示、機能名などは、図面やソフトウェアの表示と合わせます。画面上のラベルを文章だけ別の語に変えると、読者がどの操作をすればよいか分からなくなることがあります。実際の画面表記を引用する部分と、一般的な説明として訳す部分を分けて扱ってください。

略語は、正式名と略記、初出時の説明、使用を認める箇所を決めます。原文の略語に複数の意味があり得る場合は、候補を調べただけで確定せず、開発・設計担当へ確認します。採用した訳語と承認日を記録すると、別の翻訳者が担当する章でも方針を引き継ぎやすくなります。

既存訳を渡す場合も、すべてが承認済みか、過去の参考にすぎないかを区別します。古い製品の名称や、後で変更された表記をそのまま再利用しないようにします。管理方法は翻訳用語集の作り方も参考になります。

義務・禁止・条件・例外を分けて確認する

要求事項では、誰が、何を、いつ、どの条件で実施するかを読み取ります。「行うこと」「行うことができる」「原則として行う」「ただし、一定の場合を除く」は、同じ強さの表現ではありません。文体を自然にするだけでなく、元の条件を維持しているかを確認してください。

英語へ訳す場合、shall、must、should、mayなどの使い方は、依頼元の文書ルールや原稿の用途と合わせて決めます。一つの日本語表現へ一つの英単語を無条件に当てるのではなく、指定されたスタイルとその文の意味を確認します。用語や助動詞の統一方針があるなら、翻訳前に共有してください。

「Aを満たす場合にBする」という文が、Bを行う条件なのか、Bの結果としてAを保証するのかは重要です。否定、例外、条件が長い文へ分散している場合は、要求のIDを付けて関係を整理します。意味が曖昧な原文は、訳文で勝手に明確化するのではなく質問事項にします。

複数の要求を読みやすく箇条書きへ変える場合も、追加・削除したように見えないかを確認します。文章の構造変更が認められる範囲を決め、原文のどの要求が訳文のどの項目に対応するかを追える形にしておくと、検収しやすくなります。

数値・単位・図表は独立した点検項目にする

数値は、文章の読み合わせとは別に原文と対照します。桁、小数点、正負、上限と下限、以上・超える・以下・未満、範囲の端点、割合、単位、時間を見ます。数字が一致していても、その数字がどの条件に対応しているかが違えば仕様の意味は変わります。

単位系や表記の変更は、指示された範囲で行います。読みやすくするために単位を換算したり、表示精度を変えて丸めたりすると、元の許容範囲へ影響する場合があります。換算や技術上の調整が必要なら、翻訳とは別の確認・承認を設けてください。

照合する情報 具体的な確認 関連資料
動作条件 温度、時間、負荷、条件の組み合わせ 要求事項と試験条件
数値・範囲 桁、符号、端点、上限・下限 原文と最終納品データ
図表 見出し、行列、単位、脚注 図番、表番号、対応する本文
参照 文書名、版、章番号、リンク 参照文書一覧

図表では、見出しや注記が翻訳対象から抜けていないか、別の行の値が対応していないかを確認します。図中の文字を画像として処理する場合は、編集元と最終PDFの両方で確認が必要です。図面の文字入れを含む作業は図面翻訳の記事で詳しく解説しています。

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改訂履歴と差分翻訳を管理する

仕様書は更新されることがあるため、初回の翻訳時点から版管理を決めておくと運用しやすくなります。原文の版、各言語の対応版、変更日、変更箇所、承認状態を一覧にします。ファイルを更新した日時だけで対応する原稿を判断しないようにしてください。

差分翻訳では、新旧の原文、旧訳、変更履歴を渡します。追記した文だけでなく、削除、見出しの移動、番号の変更、図表の差し替え、参照先への影響も確認します。本文の数文字だけが変わっていても、関連する表の条件を変える必要がある場合があります。

翻訳メモリを使う場合は、既存訳を参照する助けになりますが、一致した文章が今回もそのまま使えるとは限りません。製品、条件、周辺の説明が変わっていないかを確認します。用語集の変更を伴う改訂では、過去に翻訳済みの箇所へも影響するかを点検します。

公開・配布済みの旧版と作業中の新版は分けて管理します。差分の確認が終わる前に一部の章だけを配布すると、読者が違う版の条件を混ぜるおそれがあります。配布する一式を確定し、対応する図面や付属資料も同じ台帳へ記録してください。

質問と修正の記録を検収へつなげる

翻訳中の質問には、文書番号、版、要求ID、原文、確認したい点、回答者、回答日、反映先を付けます。「この語は何ですか」とだけ聞くより、どの製品のどの機能かが分かる資料を添える方が確認しやすくなります。依頼者側の窓口を一本化し、担当部署へ振り分ける方法もあります。

回答を得た後は、訳文へ反映したか、同じ用語がある別の章にも適用するかを確認します。メールに回答があるだけでは、最終稿へ反映されたとは判断できません。未解決、回答済み、反映済み、再確認中などの状態を管理してください。

修正依頼は、誤訳、原稿変更、用語方針の変更、好みの表現調整を分けます。原因によって、関連箇所の確認範囲や費用・納期の扱いが変わるためです。修正したページだけでなく、参照や表記が連動する箇所も再確認します。

架空の依頼例:装置の仕様書を英訳する

ここでは実際の設計値や受注事例ではなく、確認方法を説明する架空の例を示します。装置の仕様書30ページ、関連図面8枚、原稿の版1.2を英語化するとします。納品は編集可能なWord、確認用PDF、対訳の質問一覧を希望する条件です。

まず要求IDごとに、性能、使用環境、操作、受入れ条件を確認します。原文が「周囲温度5〜35℃で連続8時間稼働すること」となっている場合、温度範囲、連続という条件、8時間という長さを独立して点検します。途中の停止が認められるのかなど、原文にない解釈を訳文へ足さないようにします。

本文で使う部品名は、関連図面と部品表を参照して統一します。図面では短い略記、本文では正式名を使う場合は、両者が同じ物を指すと分かる一覧を残します。既存の取扱説明書があるなら、同じ操作や機能の名称と整合するかも確認します。

翻訳中に版1.3が届き、条件表の一行と参照図面が変わった場合は、差分一覧で変更範囲を確認します。新しい表だけを訳して終えるのではなく、本文の説明、受入れ試験の記述、参照先も見ます。承認後にWordとPDF、図面の対応版をまとめて確定します。

納品時は、意味の照合、数値の点検、編集後の見た目、参照関係を分けて確認します。技術担当者が原稿の仕様と照らし、翻訳担当者が言語上の対応を確認します。翻訳が整っていることを、装置の性能や設計の正しさが検証されたことと混同しないようにしてください。

見積もり相談で確認したい作業範囲

ページ数だけでなく、本文の文字量、図表の数、画像内文字、編集元データ、用語集、必要なレビュー、希望する納品形式を伝えます。翻訳のみ、既存訳の確認、差分翻訳、文字入れ、PDF化などを分けると、見積もりを比較しやすくなります。

  • 用途:顧客提出、社内開発、海外工場、発注や受入れの確認など
  • 原稿:文書番号、版、編集形式、図表と添付の範囲
  • 言語:翻訳方向、対象地域、指定表記と用語集
  • 確認:技術上の質問への回答窓口、言語レビュー、承認担当
  • 納品:編集データ、確認用PDF、対訳表、質問・変更記録
  • 更新:原稿確定日、差分の受領条件、検収期間と希望納品日

技術翻訳全般の考え方は技術翻訳の記事、利用者向けの操作説明はマニュアル翻訳の記事でも解説しています。仕様を定める文書と、利用者へ手順を伝える文書の目的を分けて依頼すると、確認すべき内容が明確になります。

受入れ確認表を発注前に用意する

仕様書の翻訳を受け取った後に「何を確認すれば完了か」を考えると、判断基準が人によって変わることがあります。発注前に、文書と要求ID、確認する項目、担当者、合否や未確認の記録方法を決めておくと、翻訳会社への依頼範囲も明確になります。

確認対象 確認する内容 担当の例
要求IDと構成 追加・削除・順番・参照の対応 文書の管理担当
条件と意味 義務、禁止、例外、対象の範囲 言語の確認者と技術担当
数値 原文との一致、単位、範囲、表の対応 仕様を確認できる担当
出力データ 図表、フォント、改ページ、リンク 編集・納品確認の担当

担当の分け方は例です。自社の体制に合わせて兼任できますが、どの観点をいつ確認したかは残します。「翻訳会社が見たはず」「技術担当が確認したはず」といった状態にせず、未確認の項目を見えるようにして承認へ回してください。

修正を返す場合は、文書番号、版、要求ID、現行の訳、修正してほしい内容、理由を記載します。原文変更であれば新しい原文も添えます。表現の好みと、仕様の意味が変わっている誤りを分けると、同じ判断を関連箇所へ適用すべきかが分かりやすくなります。

すべての確認が終わった後は、承認済みの編集データとPDF、対応する原文、用語集、質問回答をそろえて保存します。次の改訂時にこの一式を参照すれば、旧訳のどの部分が承認済みだったかを追えます。原文と訳文の版が違う状態を、そのまま次の差分作業の起点にしないことが重要です。

ファーストネット翻訳サービスへの相談と料金の確認

ファーストネット翻訳サービスは、株式会社ファーストネットジャパンが運営する翻訳サービスです。英語・中国語・韓国語など44言語・方言に対応し、原稿の用途、専門性、納品形式を確認したうえで翻訳をご案内しています。日本語から外国語への翻訳だけでなく、外国語の文書を日本語にする場合もご相談いただけます。

品質要件に合わせて、スタンダードとハイクオリティの2つのプランをご用意しています。ハイクオリティでは翻訳後にネイティブチェックを行うダブルチェック体制を採っています。原文との照合範囲、専門用語の指定、レイアウト確認など、必要な作業を原稿送付時に共有してください。プラン名だけで希望する工程がすべて含まれると判断せず、見積もりの対象範囲を確認しましょう。

料金表に掲載する日本語から英語・中国語・韓国語へのスタンダード翻訳は原文1文字10円〜、ハイクオリティは1文字17円〜で、いずれも税別です。この単価は他の言語や専門文書すべての確定料金ではありません。対象言語、分量、内容、納期、必要な確認工程、文字入れなどによって見積もりが変わります。最低ご請求額は1案件20,000円〜です。詳細は対応言語・料金表をご確認ください。

たとえば日本語から英語へ2,500文字の原稿をスタンダードの最低単価で翻訳する場合、翻訳部分の計算例は2,500文字×10円=25,000円・税別です。DTP、画像内の文字処理、追加の専門確認などを含めた総額ではなく、対象原稿の確定見積もりを示すものでもありません。原稿のうち、どの範囲を何文字として数えるかも合わせて確認します。

翻訳のみの対訳データ、編集可能な文書、公開用PDF、Webサイトへの反映などでは、必要な作業が異なります。Web制作やDTPを合わせて検討する場合は、編集元データの有無と希望する完成形式をお知らせください。特殊なソフトや形式の編集可否は、ファイルを確認して対応範囲をご案内します。未確認の形式まで一律に編集できるとするものではありません。

納品後3か月間は無償修正に対応しています。原文の追加・変更や新たな作業が発生する場合は、対応範囲と費用を別途確認します。最初の相談では、対象言語、原稿の種類と分量、希望納品日、使用目的、希望する納品形式をまとめておくと、確認を進めやすくなります。原稿の取扱条件がある場合は、送付前に共有してください。

仕様書翻訳のよくある質問

Q. 仕様書の翻訳には何を渡せばよいですか?

版が明確な原稿、関連図面、用語集、過去訳、正式名称、使用目的を共有します。本文以外の図表、脚注、添付資料を翻訳するかも指定し、技術上の質問へ回答する窓口を決めてください。

Q. 専門用語はすべて同じ訳語にすればよいですか?

同じ概念は表記をそろえますが、同じ原語でも文脈によって意味が違う場合があります。定義、使用箇所、画面や図面での正式表記を確認して用語集を作ります。

Q. shallやmustなどの使い方はどう決めますか?

原文の意味と文書の用途、依頼元のスタイルに合わせて決めます。義務、推奨、許容、禁止、例外が変わらないよう照合し、曖昧な原文は担当者へ確認します。

Q. 改訂した部分だけを翻訳できますか?

新旧原稿、変更履歴、旧訳を確認して対象を決めます。変更した文だけでなく、削除、図表、参照番号、関連用語への影響も含めて差分を確認してください。

Q. 翻訳後の仕様が技術的に正しいことも確認されますか?

翻訳上の意味や表記の照合と、仕様・設計の技術的妥当性を判断する業務は別です。技術担当者が確認する範囲と、翻訳会社へ依頼するレビューを事前に分けてください。

Q. WordやExcelの形式を保った納品を依頼できますか?

編集元データとレイアウト、必要な作業を確認して相談できます。表、図、画像内文字、参照、出力PDFまで含むかを指定し、翻訳と編集・点検の範囲を分けて見積もりを確認します。

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