最終更新日:2026年10月14日
不動産翻訳の依頼方法|契約書・物件資料の表記と確認ポイント【2026年最新版】

不動産翻訳では、契約書、物件資料、図面、管理規約、入居案内など、文書の目的ごとに翻訳範囲を整理します。同じ住所や金額が複数の資料に出るため、名称、面積、通貨、日付、添付資料の対応をそろえることが、依頼準備と納品後の確認で重要です。
この記事では、不動産取引の判断や契約内容の作成ではなく、翻訳を依頼する担当者が原稿と表記、確認者、納品物を整理する手順を解説します。契約書の意味を正確に伝える工程と、物件を紹介する文章や図面へ訳文を反映する工程を分けて進めましょう。
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不動産翻訳は文書の目的と読者から対象を決める
最初に、誰が、どの判断や作業のために読む文書かを確認します。海外の関係者へ物件を紹介する資料、契約内容を確認する書類、入居後の利用案内では、必要な詳しさと確認担当者が異なります。文書を一括して不動産資料と呼ぶだけでなく、用途ごとに一覧にしてください。
契約書などは条文、定義、条件、別紙を対応させて翻訳します。物件資料では名称、所在地、面積、設備、価格や条件を確認し、図面では部屋名、凡例、注記、数値の位置を確認します。管理規約や生活案内では対象者、禁止・許可、時間、連絡先が読者へ伝わるかを点検します。
同じ案件で複数文書を翻訳するときは、同じ物件と当事者を示す名称をそろえます。契約書、紹介資料、申込書、添付図面の中で別の表記を使うと、同じ対象か分かりにくくなる場合があります。共通の名称表を作り、正式名称と略称、住所、対象の号室などを記録すると確認しやすくなります。
翻訳対象が一部だけの場合は、対象ページと除外箇所を明示します。契約書の本文だけを訳し、参照している別紙を訳さない場合などは、その理由と必要な情報を確認してください。文書の重要さから任意に範囲を推測せず、依頼者が必要な成果物を決めて共有することが大切です。
| 文書 | 主に確認する内容 | 納品の確認 |
|---|---|---|
| 契約書・説明資料 | 定義・条件・条文・別紙 | 参照と原文の対応 |
| 物件紹介資料 | 名称・住所・面積・設備・価格条件 | 表と写真・図の対応 |
| 図面 | 部屋名・凡例・寸法・注記 | 文字入れ位置と表示 |
| 管理規約・入居案内 | 対象・時間・禁止事項・連絡先 | 読者が使う最終形式 |
確定版と添付資料をそろえ、文書一覧を作る
原稿には、文書名、版、日付、ページ数、用途、翻訳対象、関連する添付資料を付けます。複数のPDFやWordがある場合は、ファイル名だけで最終版を判断しないでください。原稿責任者が確定した版を一覧にし、過去の資料を参考にする場合は翻訳対象とは別のフォルダーや区分で管理します。
契約書の条文から参照する別紙、図面、費用一覧、規約などを確認します。原稿に別紙番号があっても、実際のファイルがない場合は先に問い合わせてください。翻訳者が参照先を推測すると、条件や対象が違う資料を使う可能性があります。依頼前に参照資料をそろえることが、確認の時間を減らす土台になります。
コメントや変更履歴が残るWordでは、どの修正を承認済みとするかを決めます。交渉中の文書を翻訳する場合は、翻訳する版と、後から届く変更を扱う方法を確認してください。変更のあるページだけを再依頼するときも、条文番号や参照関係が動いていないかを確認します。
スキャンした書類は、小さな注記、数字、印影、ページ端が読めるかを確認します。編集可能な元データを入手できる場合は、見た目の確認用PDFとセットで渡してください。OCRのテキストだけでは誤認識を見つけにくいため、画像と対応させて確認することが必要です。
物件名・当事者名・住所の採用表記を決める
物件名、会社名、担当部署、当事者名は、公式表記や依頼者が承認した表記に合わせます。日本語の読みから任意に名称を作ると、他の書類や公式サイトとの一致が失われる場合があります。翻訳先の名称があるかを確認し、ない場合は表記方針と確認する担当者を決めてください。
住所では、都道府県、市区町村、町名、番地、建物名、階、号室の対応を確認します。物件を示す所在地と、当事者の住所、管理会社の連絡先が別々に載る場合は、項目名と対象を分けます。読みやすく順番を整える場合も、原文の情報を省略せず、元の記載へ対応することが分かるようにします。
同じ建物でも、紹介資料の呼び名、契約上の表記、管理上の名称が異なる場合があります。その違いが意図されたものか、表記揺れかを原稿責任者へ確認してください。すべてを機械的に一つへ置き換えず、文書ごとの役割と参照関係を確認したうえで、採用する名称表を作ります。
階や号室などの識別情報は、数字が同じかを独立して点検します。たとえば建物名は合っていても号室が違うと、対象を取り違える可能性があります。最終版では、本文、表、図面、写真の説明に同じ対象が反映されているかを確認してください。地図や案内図の表示位置も、翻訳された文字と対応させます。
面積・寸法・間取りは数値と意味をセットで確認する
面積や寸法では、値、単位、対象範囲をセットで照合します。土地、建物、専有部分などのどの面積なのかを確認し、単に数値の一致だけで点検を終えないでください。原文に測り方や対象を示す注記がある場合は、その内容も翻訳対象として確認します。
坪、平方メートル、別の単位へ換算する場合は、翻訳者が任意に計算しません。換算の要否、基準、丸め方、原単位の併記を依頼者へ確認します。原文の値を保持する資料と、別の地域向けに補足の換算値を載せる資料は分けて扱い、追加情報であることを明確にしてください。
間取りや設備の名称は、短い略語だけで伝わるかを確認します。対象読者が日本の表記を理解しているとは限らないため、必要に応じて説明の追加を検討します。ただし、説明を加える場合は原稿責任者が内容を承認し、実際の設備や条件を推測で補わないようにしてください。
図面の文字入れでは、部屋名、方位、寸法、凡例、注記の位置を確認します。訳文が長くなったため隣の部屋へ文字を置くと、説明の対象が変わる可能性があります。文字の対応表と確認用の図面を使い、全体の見た目と、どの文字がどの位置に入るかを両方点検しましょう。
金額・通貨・費用条件は項目を分けて照合する
金額は、通貨、税の扱い、月額・年額・一回の支払いなどの対象を原文と照合します。金額の数字が合っていても、項目の意味が変わると読者の理解が異なります。複数の費用が表にある場合は、行見出し、値、注記をセットで確認し、隣の費用へ数値が入っていないかを点検します。
敷金、礼金、保証、管理に関する費用などは、一般的に似た言葉があっても、文書で示す条件を確認します。海外の制度に同じものがあると仮定せず、原文の項目と説明が対応する訳語を検討してください。補足が必要な場合は、原文にある情報と依頼者が追加する説明を区別して承認します。
通貨を換算して参考表示する場合は、翻訳の工程とは別に、換算日、基準、更新、丸め方、表示する位置を確認します。翻訳者がその時点のレートで任意に置き換えると、資料内の金額や契約条件との関係が変わる場合があります。原文の通貨と金額を保持する方針か、参考値を追加する方針かを先に決めてください。
下の表は、数値を点検する観点の例です。特定の取引の費用や制度を示すものではありません。原稿の項目ごとに確認者を決め、計算や税の判断が必要な内容はその担当者が確認します。翻訳の正確さと、元の金額・条件の正しさを確認する役割を分けることが大切です。
| 対象 | 照合する内容 | 依頼者が決める条件 |
|---|---|---|
| 面積・寸法 | 値・単位・対象・注記 | 換算と併記の要否 |
| 金額 | 通貨・費用名・対象期間 | 原値保持と参考表示 |
| 税に関する記載 | 原文の税込・税別などの表示 | 元の条件の確認者 |
| 期限 | 開始・終了・通知・支払いの対象日 | 具体的な日付と原稿の確定 |
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契約書は条文・定義・参照・日付の対応を確認する
契約書の翻訳では、定義された名称を本文全体で対応させます。貸主、借主などの当事者が、各条文でどの行動や条件に関係するかを確認してください。読みやすさのために主語を変えたり省略したりすると、責任や対象の対応が分からなくなる場合があります。
条文番号、別紙番号、参照先を原文と照合します。改訂で条文が追加・削除されると、番号だけでなく参照先も変わる場合があります。翻訳の文単位の確認に加え、文書全体の対応表を使って、参照している内容が実際に存在するかを確認してください。
日付は、契約日、開始日、終了日、通知の期限、支払いの期限などの意味を分けます。架空の例で「開始日の10日前までに通知する」とあるなら、通知する主体、対象、開始日を基準とする期限を点検します。単に10日という数字が合っているだけで、条件が一致するとは判断しません。
契約内容の有効性、取引の判断、文書の法的な作成・確認が必要な場合は、翻訳とは別に担当する専門家や責任者を決めます。翻訳会社が文章を訳したことから、それらの判断まで完了したと扱わないようにします。一般の法律文書の翻訳範囲は法律翻訳の解説も参考にしてください。
公的な多言語見本は参考資料として対応を確認する
国土交通省の外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居の案内には、多言語のチェックシートや契約書等の見本が掲載されています。用語や項目を確認する参考資料になりますが、自分の案件の原稿と同じ条件・内容であるとは限りません。対象と版を確認して使ってください。
参考のひな形から文章をコピーする場合も、原稿の条文と対応するかを確認します。似た項目名があっても、当事者、費用、期間、例外などが異なる場合があります。翻訳を依頼する際は、参考資料としてどの表記を採用したいかを指定し、原稿と違う条件をそのまま持ち込まないようにしてください。
過去の訳文を再利用する場合は、同じ物件・当事者・条件かを確認します。変更された部分だけを訳す場合も、関連する定義、別紙、図面の修正がないかを点検します。参考訳と翻訳対象を区別し、原稿責任者が採用を承認した表記だけを共通の用語や名称として管理しましょう。
多言語の資料を作る場合は、共通する確定原稿を用意し、各言語の確認者へ同じ条件を渡します。一つの言語で原稿の誤りが見つかった場合は、原文側を確認して他の言語への反映も管理します。各担当者が別々に原文を補うと、言語によって条件が食い違う場合があるためです。
図面・PDF・Webへの反映と納品物を指定する
訳文のみ、編集用Word、対訳表、図面への文字入れ、確認用PDF、Webへの反映のうち、必要な成果物を決めます。原稿がPDFでも、納品は同じ形式だけでよいとは限りません。次の担当者が編集するデータと、確認した見た目を共有するデータを分けると、更新や校正を進めやすくなります。
図面の文字入れには編集用データやフォントなどの準備が必要になる場合があります。画像だけしかない場合は、図を作り直すのか、別紙の訳文で補うのかを確認します。元の図と同じ見た目の再現を一律に約束するのではなく、必要な表示と作業範囲を確認して見積もりを取ってください。
物件の紹介サイトへ反映する場合は、本文、一覧、画像、見出し、問い合わせの案内を確認します。表の条件と別ページの説明が一致するか、リンク先が同じ物件かも点検してください。文章が更新された後、旧条件が画像に残ることもあるため、テキスト以外の素材を対象一覧に含めることが大切です。
納品後は実際の利用環境で、表、改行、図面のラベル、数値、注記を確認します。対訳の文書が正しくても、文字入れで位置が変わると説明の対象が変わる場合があります。DTPやレイアウトの準備は翻訳DTPの解説も参考にしてください。
見積もり・確認・更新を一つの一覧で管理する
見積もりには、対象言語、用途、原稿の版と量、専門分野、添付資料、参考用語、納品形式、希望納期を共有します。翻訳、原稿整理、OCR、文字入れ、確認用データの作成などの工程を分けて確認してください。短い書類でも、添付資料や最終表示の確認が必要なら作業範囲が増える場合があります。
社内の確認担当者を決め、原稿、名称、金額・条件、対象言語、最終表示をそれぞれ確認します。修正指示には場所、原文、訳文、理由、採用する内容を付け、一つの修正一覧へ集めます。契約や物件条件が変わった場合は、翻訳の誤りの修正と区別し、関連する文書やページの更新範囲を確認しましょう。
最終承認では、原稿の版、訳文、添付資料、表示用データを同じ組で管理します。確認者がそれぞれ別のファイルを見ていると、承認後の最終版が分からなくなる場合があります。ファイル名、確認日、承認者、未解決事項を記録し、公開・提出に使う版を明確にしてください。
継続案件では、名称表と用語集、変更一覧を更新します。過去の資料を使う場合も、物件情報や費用条件が現在と同じかを確認してください。原文と訳文の検収は翻訳チェックの手順を参考に、再利用するデータと最終ファイルの両方へ修正を反映します。
ファーストネット翻訳サービスへ相談する場合
株式会社ファーストネットジャパンは1998年創業。ファーストネット翻訳サービスでは英語・中国語・韓国語をはじめ44言語・方言に対応し、用途、専門用語、表記、数値や固有名詞などを確認して翻訳をご提供しています。原稿の内容と必要な品質に応じて、スタンダードとハイクオリティの2つのプランからご相談いただけます。
| プラン | 基本単価の例 | 品質の考え方 |
|---|---|---|
| スタンダード | 日→英・中・韓:原文1文字10円〜(税別) | 通常の品質要件に対応する基本プラン |
| ハイクオリティ | 日→英・中・韓:原文1文字17円〜(税別) | 翻訳後のネイティブチェックを含むダブルチェック体制 |
この単価はすべての言語に共通する料金ではありません。翻訳の方向、分野、文書の状態、納品形式、希望納期で見積もり条件が変わります。最低料金は1案件20,000円(税別)です。主要16言語の単価は公式料金表で確認でき、それ以外の言語は個別見積もりとなります。原稿と対象言語を確認してから、必要な工程を整理します。
翻訳に加え、Illustrator・Photoshop・InDesign・Word・Excel・PowerPoint・Figmaなどへの文字入れ、DTP、多言語ホームページ制作、システムやアプリへの反映も相談できます。翻訳のみ、文字入れ込み、Web実装込みを同じ作業とせず、どこまでを依頼するか、確認用PDFや編集用データが必要かを共有してください。元データの状態によっては再制作などの工程が必要になるため、納品物の条件を先にそろえます。
納品後3か月は、合意した翻訳条件の範囲で無償修正に対応します。原文の変更、別の用途への作り替え、追加ページや新しい言語の制作は、元の修正と分けてご相談ください。初回は、原稿、使用目的、対象地域、希望納期、必要なファイル形式を添えてお問い合わせいただくと、対応範囲を確認しやすくなります。
見積もりでは、文字数やページ数に加え、用語集や参考資料の有無、編集可能なデータ、画像内文字、確認担当者と校正回数も共有してください。複数言語に展開するときは、共通の原稿を確定したうえで、それぞれの地域に必要な表記と表示領域を確認します。社内の承認を受けた名称や用語を早めに伝えることで、後工程での差し戻しを減らしやすくなります。
よくある質問
不動産翻訳ではどの書類を依頼できますか?
契約書、物件資料、図面、規約、入居案内などについて、用途と対応範囲を個別に確認します。本文だけでなく別紙、図、注記の対象も一覧にして共有してください。
住所や物件名はどの表記を使いますか?
公式表記や承認済みの名称を確認し、所在地、建物、階、号室の対応をそろえます。同じ案件の複数文書で表記が違う場合は、意味のある違いか表記揺れかを確認してください。
面積や通貨は翻訳先の単位へ換算しますか?
任意に換算せず、要否、基準、丸め方、原単位の併記を依頼者へ確認します。原文の値を保つ翻訳と、参考値を追加する作業を分けて指定してください。
公的な多言語の契約書見本を使えますか?
参考資料として対象と版を確認して使います。自分の案件と条件が同じとは限らないため、原稿の条文・当事者・費用・期間などを照合し、必要な表記の採用を確認してください。
翻訳で契約の有効性も確認されますか?
翻訳の内容照合と、契約や取引の判断は作業を分けます。法的な作成・確認が必要な場合は担当する専門家や責任者を決め、依頼範囲を明確にしてください。
図面や物件サイトへ訳文を反映できますか?
元データと必要な成果物を確認し、文字入れ・DTP・Web反映の対応範囲を個別に相談します。訳文だけ、編集用データ、確認用PDF、公開データのどこまで必要かを指定してください。
まとめ
不動産翻訳は、文書ごとの目的を分け、確定版と別紙をそろえて依頼しましょう。名称、住所、面積、金額、日付、参照先を共通の一覧で確認することで、複数資料の対応を保ちやすくなります。
翻訳、内容の判断、文字入れ、最終表示の担当を決め、承認した原稿と訳文を同じ組で管理してください。必要な納品物と更新範囲を早めに共有することが、見積もりと校正を具体化する土台になります。
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参考資料
製品機能や公的な要件は2026年10月14日に公式資料を確認しています。利用する環境や提出先の条件に合わせて確認してください。
