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最終更新日:2026年10月24日

AI翻訳のセキュリティは大丈夫?機密情報を入力する前の確認項目【2026年最新版】

翻訳情報

AI翻訳のセキュリティを示す記事のアイキャッチ

この記事の監修者

齊藤 真也

株式会社ファーストネットジャパン 代表取締役

1998年の創業以来、ホームページ制作・翻訳・アプリ開発・Webマーケティングなど幅広いIT/クリエイティブ領域で4,000件超のプロジェクトを統括。
英語・中国語をはじめとする多言語翻訳サービスの提供を通じて、海外展開や多言語対応を進める中小企業の課題解決を27年以上にわたり支援してきた。
翻訳とWeb制作をワンストップで対応できる体制を整え、経済産業省・電通・テレビ朝日など大手企業・官公庁との取引実績も多数。
大阪本社・東京オフィスの2拠点体制で、全国の企業のグローバル対応をサポートしている。

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AI翻訳のセキュリティを考えるときは、翻訳の精度と、入力した原稿の取扱いを分けて確認しましょう。文章が自然に訳されても、社内で利用を認めていないサービスへ、取引情報や個人情報を入力してよいことにはなりません。

一方で、AI翻訳なら必ず情報が漏れる、法人向けや有料なら無条件に安全、といった一律の判断も適切ではありません。原稿の内容、サービスの契約・設定、保存や共有の条件、社内ルールを合わせて確認する必要があります。

この記事では、翻訳ツールの比較ではなく、業務で原稿を入力する前の判断、学習利用・保存・共有の違い、社内承認、外部へ翻訳を依頼する際の確認事項を整理します。特定のサービスの設定や保証範囲は、利用時点の公式情報で確認してください。

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AI翻訳では「何を」「どこへ」送るかを最初に確認する

AI翻訳には、翻訳専用のサービス、汎用の生成AI、ブラウザーや文書ソフトに組み込まれた機能など、さまざまな利用形態があります。画面に文章を貼り付ける場合だけでなく、ファイルのアップロード、音声入力、共有フォルダーとの連携なども、情報の受け渡しとして確認します。

まず、利用するサービス名、提供者、プラン、アカウント、使用する機能を特定します。同じ名称のサービスでも、個人利用と法人契約、Web画面とAPI、外部の拡張機能経由では、取扱条件や管理方法が異なることがあります。利用者が見ている画面だけで、適用される条件を決めつけないようにしてください。

IPAは、AI利用者向けの資料で情報管理を含むセキュリティ対策を案内しています。基本的な考え方はIPA「AI利用者のためのセキュリティ豆知識」を参照し、自社の原稿と利用環境に当てはめて確認しましょう。

原稿の扱いを判断するのは、翻訳担当者一人とは限りません。顧客から預かった文書、人事資料、未公開の技術情報などは、情報の管理責任者や契約担当者の確認が必要な場合があります。便利だからという理由だけで、承認前の環境へ入力しない運用にします。

原稿を、公開情報・社内情報・個人情報などに分類する

入力前には、原稿の内容と共有が認められている範囲を確認します。社外秘の表示がないから公開可能とは限りません。契約書の本文だけでなく、別紙、コメント、更新履歴、ファイル名などにも、社外へ出せない情報が含まれる場合があります。

原稿の例 入力前に確認すること
すでに公開した会社案内 他者の素材や、公開されていない添付情報が混在していないか
社内向けの業務資料 社外送信の可否、利用が認められた環境、閲覧できる人
顧客から預かった契約書 委託条件、秘密保持、外部サービス利用や再委託の扱い
人事・顧客情報を含む資料 利用目的、必要性、個人情報の取扱い、社内の承認手順
認証情報やアクセス情報 翻訳原稿から除き、入力しない。共有方法を担当者へ確認する

この表は、自社の機密区分を置き換えるものではありません。社内規程に区分や取扱基準がある場合は、それに従ってください。情報の所有者や顧客との契約が分からない原稿は、判断が付くまで共有範囲を広げないようにします。

個人情報の扱いは、単に氏名があるかだけで判断しません。他の情報と照合して個人が分かる場合や、業務上の取扱条件が付く場合も考えられます。制度上の確認については個人情報保護委員会の生成AIサービスに関する注意喚起を参照し、担当部門と判断してください。

学習利用・保存・共有・削除を、別々に確認する

入力情報を学習に使わないという条件と、データを保存しないという条件は同じではありません。また、履歴の一覧から見えなくする操作と、サービス側でどのデータがいつ削除されるかも、分けて確認します。一つの設定名だけで、すべての管理条件を把握したと考えないことが重要です。

項目 確認したい内容
学習・改善への利用 原稿や訳文が何に利用されるか。適用される契約と設定は何か
保存 何を、どの目的で、どの期間保持するか。ログや添付ファイルも対象か
共有・閲覧 組織内の利用者、管理者、提供者側などのアクセス範囲
削除 利用者ができる操作、保持期間、バックアップ等の扱い
外部連携 接続先のサービス、追加の送信、適用される別の条件

確認の結果は、サービス名、契約・プラン、使用機能、確認日、参照した公式ページや契約書と一緒に記録します。「以前確認した」という記憶だけでは、後から別のプランや機能を使ったときに条件を見落とす可能性があります。

利用条件を確認しても、自社の原稿をその環境へ入力する権限があるかは別です。顧客との契約で外部送信が制限されている場合や、社内規程で承認手順が決まっている場合は、サービスの設定だけで代替できません。

有料・法人向け・APIという名称だけで採用しない

有料プランや法人向け機能は、利用条件や管理機能を確認するうえで重要な情報ですが、それだけで自社の要件を満たすと判断しないようにします。必要な条件を先に整理し、契約と設定、運用で満たせるかを確認します。

APIを利用する場合も、呼び出す翻訳サービスだけでなく、自社システムや連携ツールに原稿や訳文が記録されるかを確認します。処理用のログ、障害調査の記録、担当者の共有先など、周辺の運用にも情報が残る場合があります。

ブラウザー拡張や外部の入力支援ツールを使う場合は、翻訳サービスの公式条件と、追加ツールの提供者の条件を区別します。公式サービスと似た名称や見た目だけで判断せず、社内で認められた提供元と経路を使用してください。

翻訳担当者がシステム全体の評価を一人で行う必要はありません。どのアカウントから、何を、どの機能で扱う予定かを整理し、情報システム部門やセキュリティ担当者へ確認できる状態にすることが、実務上の第一歩です。

入力する前に使う、判断の流れ

翻訳したい原稿を見つけたときは、すぐに貼り付けるのではなく、内容と環境の両方から入力可否を確認します。次の流れは社内で検討するための例で、法的な適否や個々のサービスの安全性を判定するものではありません。

  • 1. 利用目的と必要な翻訳範囲を決める。全文を外部へ送る必要があるかを確認する。
  • 2. 原稿の機密区分、個人情報、顧客との契約上の条件を確認する。
  • 3. 利用するサービス・プラン・アカウント・機能が社内で承認されているか確認する。
  • 4. 学習利用、保存、共有、削除、外部連携の条件を、公式情報と契約で確認する。
  • 5. 管理責任者の承認を得て、必要な範囲だけを、認められた方法で扱う。
  • 6. 出力の内容を確認し、保存先・共有先・削除の扱いを社内ルールに沿って管理する。

途中に不明点があるときは、その不明点を具体的にします。「安全か分からない」だけではなく、「この契約書を外部へ委託できるか未確認」「添付ファイルの保持期間が不明」と整理すると、担当部門へ相談しやすくなります。

入力できない場合も、目的を達成する別の方法を検討できます。承認済みの環境を使う、内容を含まない架空文で手順だけ試す、取扱条件を確認して翻訳を外部へ依頼するなど、選択肢を管理責任者と検討してください。

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マスキングは、名前を消すだけで終わらせない

原稿の一部を伏せて扱う場合は、何を残してよいかを確認します。会社名や氏名を消しても、案件名、製品型番、日付、特徴的な取引条件を組み合わせると、対象を推測できる場合があります。翻訳に必要な文脈と、情報の管理条件を合わせて検討しましょう。

Wordの変更履歴やコメント、Excelの別シート、PowerPointのノート、PDFの隠れた文字なども確認対象です。画面で黒く塗っただけでは、元の文字が残る場合があります。実際に共有するファイルについて、必要な情報が残っていないか確認します。

一方、条件を伏せすぎると、誰が何をするかや、用語の意味が分からなくなることがあります。番号を付けた仮の当事者名を一貫して使い、対応表は認められた社内環境で管理するなど、原稿と訳文を照合できる方法を検討してください。

マスキングや置換によって、必ず匿名化が成立したり、法令・契約上の要件を満たしたりするわけではありません。判断が難しい原稿では、自己判断で外部送信せず、情報の管理責任者へ共有する内容と方法を確認します。

架空の例:未公開の営業資料を英訳したい場合

ここでは、未公開の製品名と顧客別価格を含む営業資料を英訳したい、という架空の場面を考えます。原稿をそのままAI翻訳へ渡す前に、どの部分を翻訳する必要があり、どの情報を社外へ送信できるかを整理します。

利用目的:海外営業担当者が説明資料の英語表現を確認する
原稿の状態:未公開製品名、顧客名、個別価格、社内コメントを含む
管理責任者:製品担当と営業部門の指定担当者
確認事項:外部送信の可否、利用を認める環境、必要な承認
試行用データ:架空の名称と価格を使った、同じ構造の説明文
実原稿の対応:承認された範囲・方法が決まってから作業する
確認:訳文の条件、数字、用語、共有先、保存期間

この段階では、架空文を使って対訳表の形式や作業の流れを確認できます。ただし、架空文で翻訳がうまくできたことは、実原稿を入力してよい根拠にはなりません。実際の原稿を使う判断は、管理条件の確認後に行います。

外部へ翻訳を依頼する場合も、最初から機密原稿を送る必要があるとは限りません。文書の種類、言語、分量、納期、必要な取扱条件を先に伝え、原稿を共有する手順を相談する方法があります。

出力された訳文も、機密性と品質を確認する

情報管理は入力時だけの問題ではありません。出力した訳文、対訳表、確認用PDF、メールへの貼り付けなども、元の原稿の内容を含みます。原文と同じように、保存先と共有先を管理してください。

原文を伏せていても、後から担当者が実名や価格を戻した訳文には機密情報が含まれます。共有リンクの設定、送付先、アクセスできる人を確認し、作業用の文書が公開範囲の広い場所へ置かれないようにします。

品質面では、誤訳、訳抜け、数値、否定、条件、固有名詞を原文と照合します。入力条件を満たしていることと、正確な翻訳ができることは別です。重要な文書では、内容責任者と対象言語を確認できる人の承認工程を用意しましょう。

翻訳方法の基本は機械翻訳の仕組みと注意点、指示や照合の例はChatGPT翻訳の進め方で解説しています。本記事では、利用環境と原稿の取扱いの判断を中心に整理しています。

誤って入力したときは、削除だけで完了にしない

入力してはいけない可能性のある原稿を送信してしまった場合は、独断で隠したり、確認のために別のサービスへ同じ原稿を貼り付けたりせず、社内の報告手順に従って担当者へ連絡します。何を、いつ、どの環境へ送ったかを分かる範囲で整理してください。

記録する項目は、サービス名とアカウント、入力時刻、原稿の種類と範囲、使用した機能、共有設定、行った操作などです。報告先へ必要な情報を渡すときも、原稿自体をむやみに転送せず、認められた方法で共有します。

利用者ができる削除や共有解除の操作と、サービス側での取扱いは分けて確認します。画面から履歴が消えたことだけを理由に、影響がなくなったと断定しないでください。提供者への連絡や、関係者への対応が必要かは、責任者が状況に応じて判断します。

再発防止では、個人への注意だけで終わらせず、利用できる環境が分かりやすいか、原稿の区分が明確か、相談先が周知されているかを見直します。翻訳を急ぐ場面でも、判断できないときに確認できる手順が必要です。

翻訳を外部へ依頼するときの確認項目

人に翻訳を依頼する場合も、自動的にすべての情報管理条件が満たされるわけではありません。原稿の機密性、受け渡し方法、閲覧範囲、利用するツール、保存・削除、再委託など、必要な条件を依頼前に共有します。

秘密保持契約が必要なら、その要否を原稿送付前に伝えます。秘密保持契約の締結と、具体的な運用の確認は分けて考え、希望する取扱いが実際に可能かを案件条件とともに確認してください。

依頼前の項目 共有する内容
対象範囲 全文か一部か、機密・個人情報を含むか、除外する箇所
作業環境 外部サービスやAI利用に関する制限、事前承認の要否
受け渡し 原稿と訳文の送付方法、指定担当者、共有先
契約・運用 秘密保持契約の要否、保存・削除、再委託などの確認事項
納品・確認 言語、形式、納期、原文との照合、最終承認の担当

最終的には、原稿の内容と必要な管理条件、品質、納期をそろえて方法を選びます。単にAIか人かという分類だけで判断せず、何をどの条件で扱い、誰が確認するかを具体化することが、業務での安全な進行につながります。

翻訳の準備ができたらファーストネット翻訳サービスへ

ファーストネット翻訳サービスへ機密原稿の翻訳をご相談いただく場合は、文書の種類、対象言語、分量、使用目的、納期とともに、原稿の取扱条件をお知らせください。原稿共有前に確認が必要な条件があれば、先にその内容をご相談いただけます。

秘密保持契約が必要な案件は、見積もり時にご相談ください。契約内容と案件条件を確認したうえでご案内します。詳細は法律・契約書翻訳の機密情報の取扱いをご覧ください。個々の管理要件は、原稿を受け渡す前に確認しましょう。

株式会社ファーストネットジャパンが運営するファーストネット翻訳サービスは、英語・中国語・韓国語など44言語・方言に対応しています。原稿の用途と品質要件に合わせて、スタンダードとハイクオリティの2つのプランをご案内します。ハイクオリティでは翻訳後にネイティブチェックを行うダブルチェック体制を採っています。

公式料金表では、日本語から英語・中国語・韓国語への翻訳は、スタンダードが原文1文字10円〜、ハイクオリティが17円〜で、税別です。他言語や専門性の高い原稿などは条件により異なり、最低ご請求額は1案件20,000円です。文字数の算定範囲、確認工程、希望納期、文字入れやDTPの有無を共有して、対応言語・料金と個別見積もりをご確認ください。

よくある質問

AI翻訳へ入力した原稿は必ず学習に使われますか?

一律には判断できません。利用するサービス、契約、プラン、機能、設定などの条件を確認します。学習に利用しないことと、保存や閲覧が行われないことは分けて確認してください。

有料や法人向けのプランなら機密情報を入力できますか?

名称だけでは判断できません。社内での承認、原稿の管理区分、顧客との契約、サービスのデータ取扱条件が自社の要件に合うかを確認します。

個人情報を含む文書を翻訳したいときはどうしますか?

利用目的と必要性、個人情報の取扱い、契約や社内規程を確認し、担当部門へ相談します。利用規約やプライバシーポリシーも確認し、承認された範囲と方法で扱ってください。

名前を消せばそのまま入力してもよいですか?

氏名以外の情報やファイル内のコメントなどから対象が分かる場合があります。何を伏せるか、何を残せるかを確認し、マスキングだけで必ず要件を満たすと判断しないようにします。

誤って原稿を入力したら履歴を消せば終わりですか?

画面上の削除だけで影響がなくなったとは断定できません。入力内容、時刻、環境を整理し、社内の報告手順に従って責任者へ連絡してください。

翻訳会社へ相談する前に機密原稿を送る必要がありますか?

原稿共有前に、文書の種類、言語、分量、納期、取扱条件を伝えて相談する方法があります。秘密保持契約や受け渡し条件が必要な場合は、先にその要否を共有してください。

参考資料・関連記事

この記事は2026年10月24日時点で確認した資料に基づいています。掲載した文例・記入例は説明用に作成した架空の例です。実際の運用では、対象文書・利用目的・契約条件と最新の公式情報を確認してください。

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この記事の監修者

齊藤 真也

株式会社ファーストネットジャパン 代表取締役

1998年の創業以来、ホームページ制作・翻訳・アプリ開発・Webマーケティングなど幅広いIT/クリエイティブ領域で4,000件超のプロジェクトを統括。
英語・中国語をはじめとする多言語翻訳サービスの提供を通じて、海外展開や多言語対応を進める中小企業の課題解決を27年以上にわたり支援してきた。
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