最終更新日:2026年8月13日
簡体字と繁体字の違い|中国語翻訳での地域別の使い分け【2026年最新】

中国語を翻訳するときに迷いやすいのが、「簡体字と繁体字のどちらを選べばよいのか」という点です。
結論からいうと、簡体字と繁体字はターゲットとなる地域に合わせて選びます。中国本土向けでは簡体字、台湾・香港・マカオ向けでは繁体字が基本です。ただし、違いは文字の形だけではありません。地域によって語彙・言い回し・表記習慣も異なるため、ビジネス文書やWebサイトでは地域に合わせたローカライズが重要です。
また、簡体字・繁体字は「字体」の違いであり、北京語・広東語・台湾語などの話し言葉の違いとは別のものです。この点を理解しておくと、中国語翻訳を発注するときの指定ミスを防ぎやすくなります。
この記事では、簡体字と繁体字の違いから使用地域、具体的な表記例、中国語翻訳での使い分け、発注時に伝えるべき項目まで実務担当者向けに解説します。
- 簡体字と繁体字の基本的な違い
- 中国本土・台湾・香港など地域別の使い分け
- 文字だけではない語彙・表現の違い
- Webサイト・契約書・販促物での選び方
- 中国語翻訳を発注するときに指定すべき内容
翻訳のご相談・お見積もりはこちら
- 1998年創業・官公庁や企業に対応
- 44言語・方言に対応
- 2つの品質プランをご用意
- 納品後3か月無償修正に対応
翻訳からWeb制作・DTPまで対応
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簡体字と繁体字の違いとは
簡体字と繁体字は、どちらも中国語を書くために使われる漢字の字体です。大きな違いは、漢字の形と主に使用される地域にあります。

| 比較項目 | 簡体字 | 繁体字 |
| 英語表記 | Simplified Chinese | Traditional Chinese |
| 特徴 | 漢字の画数を簡略化した字体 | 伝統的な漢字の形を比較的多く残した字体 |
| 主な使用地域 | 中国本土、シンガポールなど | 台湾、香港、マカオなど |
| 翻訳時の主な用途 | 中国本土向けWebサイト、EC、契約書、製品資料など | 台湾・香港・マカオ向けWebサイト、販促物、契約書、案内資料など |
簡体字とは
簡体字は、従来の漢字を簡略化して画数を減らした字体です。中国本土では簡体字が一般的に使用されており、中国本土向けのWebサイト、商品説明、会社案内、契約書、製品マニュアルなどを制作する場合は、基本的に簡体字を選択します。
例えば、繁体字の「國」「學」「車」「門」は、簡体字ではそれぞれ「国」「学」「车」「门」と表記されます。
繁体字とは
繁体字は、簡体字が普及する以前から使われてきた伝統的な漢字の形を多く残している字体です。現在は台湾・香港・マカオなどで広く使用されています。
台湾向けのWebサイトや営業資料であれば台湾で自然な繁体字表現、香港向けであれば香港で使われる語彙や表現まで考慮する必要があります。
簡体字・繁体字と北京語・広東語は別のもの
中国語翻訳で特に注意したいのが、「簡体字=北京語」「繁体字=広東語」と単純に考えないことです。
簡体字と繁体字は文字を書くための「字体」の違いです。一方、標準中国語や広東語、台湾語、上海語などは、発音・語彙・文法などに違いのある言語・方言の区分です。
例えば香港では繁体字が使われていますが、日常会話では広東語が広く使われています。一方、正式な文書では標準的な書面中国語が使用されることもあります。
そのため翻訳発注時には、「繁体字でお願いします」だけでなく、「台湾向け」「香港向け」とターゲット地域まで指定することが重要です。
簡体字と繁体字は使用地域で使い分ける
どちらの字体を選ぶか迷った場合は、まず翻訳した文章を誰が読むのかを明確にします。
| 対象地域 | 基本となる字体 | 翻訳時の注意点 |
| 中国本土 | 簡体字 | 中国本土で一般的な語彙・表現を使用する |
| 台湾 | 繁体字 | 台湾で一般的な語彙・表現に合わせる |
| 香港 | 繁体字 | 香港独自の語彙や広東語との関係も考慮する |
| マカオ | 繁体字 | 用途や読者層に応じた確認が必要 |
| シンガポール | 簡体字が一般的 | 英語との併記など媒体に応じた設計も検討する |
| マレーシア | 簡体字が広く使われる | 読者層や媒体によって字体・言語構成を確認する |
中国本土向けは簡体字が基本
中国本土の企業や消費者を対象とする場合は、基本的に簡体字を使用します。企業サイト、越境EC、製品カタログ、取扱説明書、契約書、アプリなど幅広い媒体が対象です。
台湾向けは台湾の繁体字に合わせる
台湾向けでは繁体字を使用します。ただし、文字を簡体字から繁体字へ置き換えるだけでは十分ではありません。中国本土と台湾では、同じ内容を表す場合でも使用する単語が異なることがあります。
そのため台湾市場向けの広告、商品説明、Webサイトなどでは、台湾の読者に自然に伝わる語彙や表現へ調整する必要があります。
香港向けも繁体字だが台湾とは表現が異なる
香港でも繁体字が使用されていますが、台湾と香港では語彙や言い回しに違いがあります。また、香港では広東語が日常的に使われているため、広告やSNSなどでは用途によって広東語表現が求められる場合もあります。
「台湾向け繁体字」と「香港向け繁体字」を同一のものとして扱わず、ターゲット地域を明確にすることが重要です。
簡体字と繁体字は文字の形だけが違うわけではない
簡体字と繁体字の違いというと漢字の形に目が向きがちですが、実際の翻訳では語彙・言い回し・表記ルールなども重要です。
漢字そのものが異なる
| 日本語で近い意味 | 簡体字 | 繁体字 |
| 国 | 国 | 國 |
| 学 | 学 | 學 |
| 車 | 车 | 車 |
| 門 | 门 | 門 |
| 電話 | 电话 | 電話 |
見た目だけでも大きく異なる文字があるため、対象地域に合わない字体を使用すると、読者に「自分たち向けではないコンテンツ」という印象を与える可能性があります。
地域によって使う単語が異なる
さらに重要なのが、同じ意味でも中国本土・台湾・香港で一般的に使用される単語が異なるケースです。
| 意味 | 中国本土 | 台湾 | 香港 |
| タクシー | 出租车 | 計程車 | 的士 |
| ソフトウェア | 软件 | 軟體 | 軟件 |
| インターネット | 互联网 | 網際網路 | 互聯網 |
このような違いがあるため、「中国本土向けの簡体字原稿を繁体字に変換すれば台湾向けになる」とは限りません。
文章のトーンや表現も地域に合わせる
広告、ECサイト、SNS、観光案内などでは、正しい意味に翻訳されているだけでは十分ではありません。現地で自然に使われている表現や、読み手が違和感を持たないトーンに調整する必要があります。
このような地域適応まで含めた翻訳は、単なる字体変換ではなくローカライズとして考えることが重要です。
用途別|簡体字と繁体字の選び方

Webサイト・越境EC
Webサイトや越境ECでは、アクセスしてほしい市場ごとにページを分ける方法が有効です。中国本土向けには簡体字、台湾向けには台湾の繁体字、香港向けには香港で自然な繁体字表現を使用します。
単純に1ページを字体変換して複製するのではなく、商品名、カテゴリ名、CTA、検索キーワードなども地域に合わせて調整すると、ユーザーに伝わりやすいサイトになります。
契約書・ビジネス文書
契約書や正式なビジネス文書では、取引相手の所在地を基準に字体を決めるのが基本です。中国本土企業との契約であれば簡体字、台湾企業との契約であれば繁体字というように、相手先を明確にして発注します。
また、契約書では字体だけでなく法律・業界特有の用語を正確に扱う必要があるため、用途や専門分野も翻訳会社へ伝えておくことが重要です。
商品パッケージ・カタログ
商品パッケージやカタログは、販売地域に合わせて簡体字・繁体字を選びます。複数地域へ展開する場合は、一つの中国語版ですべてを兼用するより、中国本土版・台湾版・香港版など市場ごとに表現を最適化したほうが自然です。
観光・インバウンド
日本国内のホテル、観光施設、飲食店、小売店などで中国語表記を行う場合は、想定する来訪者に応じて簡体字と繁体字を用意します。
中国本土からの来訪者向けには簡体字、台湾・香港からの来訪者向けには繁体字という形で併記すると、幅広い読者に伝わりやすくなります。
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簡体字から繁体字への自動変換だけでは不十分な理由
簡体字と繁体字は、変換ツールや機械翻訳を使って文字を置き換えることができます。社内確認用など、内容を大まかに把握する用途では便利です。
しかし、ビジネスで公開する文章の場合は注意が必要です。字体を変換できても、中国本土・台湾・香港で異なる語彙や表現まで適切に置き換えられるとは限らないためです。
特に以下のようなコンテンツでは、対象地域の言語感覚を理解した翻訳者による確認が重要です。
- 企業の公式Webサイト
- 商品・サービスの紹介ページ
- 広告・キャッチコピー
- 契約書・規約
- 製品マニュアル・技術資料
- 商品パッケージ・カタログ
- 観光パンフレット・案内表示
ポイントは「文字が正しいか」だけでなく、「その地域の読み手に自然に伝わるか」です。
中国語翻訳を発注するときに指定したい6項目
簡体字・繁体字翻訳をスムーズに進めるためには、原稿だけを渡すのではなく、誰に・どこで・何のために読んでもらう文章なのかを伝えることが重要です。
1. ターゲット地域
「中国語へ翻訳」ではなく、「中国本土向け」「台湾向け」「香港向け」のように対象地域を指定します。最も重要な情報です。
2. 使用する媒体
Webサイト、契約書、パンフレット、商品パッケージ、アプリなど、翻訳文を使用する媒体を伝えます。媒体によって適切な文章の長さや表現が異なります。
3. 読者
BtoBの取引先向けなのか、一般消費者向けなのか、観光客向けなのかなど、想定する読者を共有します。
4. 希望する文章のトーン
フォーマル、親しみやすい、専門的、販促重視など、求めるトーンがあれば事前に指定します。
5. 固有名詞・専門用語
会社名、商品名、ブランド名、技術用語などに指定表記がある場合は、用語集や過去の翻訳データを提供すると表記を統一しやすくなります。
6. 簡体字版と繁体字版の両方が必要か
中国本土と台湾など複数地域へ展開する場合は、最初から複数地域向けであることを伝えておきます。各市場に合わせた表現設計を行いやすくなります。
簡体字・繁体字の翻訳ならファーストネット翻訳サービス

ファーストネット翻訳サービスでは、中国語の簡体字・繁体字を含め、英語・中国語・韓国語をはじめ44言語・方言に対応しています。
翻訳はネイティブ翻訳者が担当し、対象となる地域や用途を確認したうえで翻訳を進めます。中国本土向け・台湾向け・香港向けなど、ターゲット地域が異なる案件についてもご相談いただけます。
また、株式会社ファーストネットジャパンでは翻訳だけでなく、Web制作・システム開発・DTPまでワンストップで対応しています。そのため、中国語版Webサイトや多言語EC、パンフレットなど、翻訳後の制作工程を含む案件にも対応可能です。
用途に応じた3つの翻訳プラン
| プラン | 日本語→中国語 | 想定用途 |
| エコノミー | 8円~/日本語1文字・税別 | 社内資料などコストを重視する翻訳 |
| スタンダード | 10円~/日本語1文字・税別 | 一般的なビジネス文書・Webコンテンツなど |
| ハイクオリティ | 17円~/日本語1文字・税別 | 品質を重視する重要文書・公開コンテンツなど |
料金は原稿の内容、専門分野、納期、作業範囲などによって変わります。対応言語と詳しい料金については、対応言語と翻訳料金を見るをご確認ください。
納品後3か月間は無償修正に対応しています。
よくある質問
Q. 簡体字と繁体字は何が違うのですか?
主な違いは漢字の字体と使用地域です。中国本土では簡体字、台湾・香港・マカオでは繁体字が基本です。ただし、地域によって語彙や表現も異なるため、翻訳では文字を置き換えるだけでなくターゲット地域に合わせることが重要です。
Q. 中国本土向けの翻訳は簡体字でよいですか?
基本的には簡体字を使用します。Webサイト、契約書、商品説明、製品マニュアルなど、中国本土の企業や消費者を対象とするコンテンツでは簡体字が一般的です。
Q. 台湾と香港は同じ繁体字を使えばよいですか?
どちらも繁体字を使用しますが、台湾と香港では一般的に使われる語彙や表現が異なります。特にWebサイト、広告、商品説明などでは「台湾向け」「香港向け」と対象地域を指定して翻訳することをおすすめします。
Q. 繁体字と広東語は同じものですか?
同じものではありません。繁体字は文字の字体であり、広東語は発音や語彙などに特徴を持つ言語・方言です。香港向けの案件では、繁体字での標準的な書面中国語が必要なのか、広東語表現まで必要なのかを用途に応じて確認します。
Q. 簡体字を自動変換すれば繁体字翻訳として使えますか?
文字の確認や社内利用では自動変換が役立つ場合がありますが、公開用コンテンツでは十分とは限りません。中国本土・台湾・香港では語彙や表現にも違いがあるため、Webサイト、契約書、販促物などでは対象地域に合わせた翻訳・確認が重要です。
Q. 簡体字版と繁体字版の両方を制作できますか?
対応可能です。中国本土向けの簡体字、台湾・香港などに向けた繁体字について、用途や対象地域を確認したうえで翻訳します。WebサイトやDTP制作を含めた多言語展開についてもご相談いただけます。
まとめ
簡体字と繁体字は、単に漢字の形が違うだけではありません。中国本土・台湾・香港などでは、使用する字体に加えて語彙や言い回し、表現の感覚にも違いがあります。
中国本土向けであれば簡体字、台湾・香港・マカオ向けであれば繁体字が基本ですが、翻訳を発注するときは「簡体字」「繁体字」だけでなく、ターゲットとなる地域まで指定することが重要です。
特にWebサイト、契約書、商品パッケージ、広告など、企業や商品の信頼性に関わるコンテンツでは、単純な字体変換ではなく、対象地域に合わせた翻訳・ローカライズを検討しましょう。
ファーストネット翻訳サービスでは、中国語の簡体字・繁体字を含む44言語・方言に対応し、ネイティブ翻訳者による翻訳からWeb制作・DTPまでワンストップでサポートしています。
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